4月からの消費税増税で、鉄道の券売機や清涼飲料水の自動販売機が1円単位での値上げに対応できないことが、消費者の混乱や不公平感を招く懸念がある。鉄道では「スイカ」などのICカード利用者と、券売機で切符を買う乗客とで運賃が異なる「二重価格」が発生。自販機の飲料水は基本的に10円単位での値上げになり、小売店で販売される商品との価格差が拡大するとの見方も多い。 (木村留美、小野谷公宏) JR東日本では現在、ICカードを使っても切符を買っても運賃は同額。しかし四月以降はICカードは一円単位で、切符は十円単位で値上げされ、同一区間で異なる運賃になる。例えば東京-横浜は現在四百五十円だが、四月以降はICカードが四百六十四円、切符は四百七十円だ。 現在の券売機は一円硬貨への対応ができないことがその理由。JR東は「乗客の八割がICカードの利用者。都市部ではICカードの運賃が増税分を反映した金額より安いか、同