天空へ伸びる追憶の塔 ラ・レインボー バブル崩壊という日本経済神話の破局の際、膨大な量の廃墟が生まれることになった。誰もが財布のひもを固くした状況になっては、バブリーな経営方針は通用しなくなっていったのだ。そんな星の数ほどの廃墟の一つが今回紹介する物件である。 その名も「ラ・レインボー」。 異様な鉄塔が一本突き刺さっている。これがこの廃墟のメインであり、この物件を有名にしている物だ。高さは150メートルもあり、回転式の昇降展望塔である。なんと世界でもトップレベルの高さなのだ。 なんとも異様なたたずまいになっている。ワイヤーは風を切って鳴り、赤さびた塔はただ黙って立っている。 この場所から見渡せる景色の中に大きな橋が見える。あれは瀬戸大橋だ。瀬戸大橋とこのラ・レインボーは密接な関係をしている。瀬戸大橋が開通する前には、開通でたくさんの観光客が押し寄せるという推測があったのだ。なので、ラ・レイ