会期中も会期後も読める新たな批評の在り方を模索。会期後のレビューではなく、会期中の展覧会を彫刻家で文筆家の鈴木操がレビューする同連載。第3回はDIC川村記念美術館で開催中の「カラーフィールド 色の海を泳ぐ展」。鈴木は同展をどう見たのか。 ロシアによるウクライナへの侵攻が開始された2022年2月24日の約1ヶ月後に始まったDIC川村記念美術館での企画展「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」展は、おそらく偶然だが、しかし何か同時代的な注意喚起を発していると、私は密かに感じていた。そして遅ればせながら今回、この連載をきっかけに足を運ぶこととなった私は、結果的に言えば完全に幸運だった。現在も続くロシアのウクライナ侵攻という状況は「歴史は繰り返す」という古い言葉の啓示がなくとも、1939年の独ソ不可侵条約※と似たような展開がいつ再演されてもおかしくないという緊張感に、日々付きま
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