2012年06月07日16:10 カテゴリ経済 「デフレ脱却」なんて意味がない 頭の悪い学生に教えるとき一番むずかしいのは、彼が何を勘違いしているのかわからないことだ。それは多くの場合、教師が何十年も前に習って意識していない超初歩的な問題であることが多い。きのうの記事で取り上げた藤井聡氏のプレゼンにも、多くの人が(自民党の政治家を含めて)よく陥る落とし穴が見られる。 上の図を見て気づくのは、名目と実質の区別がついてないことだ。「物価の下落→民間企業は投資を抑制」となっているが、これは間違いである。物価が下がると売り上げもコストも下がるのだから、 実質利益=(名目売り上げ-名目費用)/物価水準 であり、売り上げが1%下がっても物価が1%下がったら実質的な利益は変わらない。つまり予想されたデフレは経済活動に中立である。これはどんなマクロ経済学の教科書にも書いてある初歩的な知識だ。 藤井氏のよう