最近うちに来ないねえ。そう言われて、私はあいまいに笑う。彼女は私を見る。古いつきあいで、共通の友だちもみんな古くから一緒だったけれども、彼女が結婚してからというもの、職場でできた友だちや妹まで紹介されて、最近の飲み会はずいぶんとにぎやかだ。その妹があっけなく言う。そりゃあ、お姉ちゃんの旦那に遠慮してるんだよ、ねえマキノさん。私は諦めて、そうだね、とこたえる。よくわかるね。彼女の妹はえへんと胸をはって、だって私がお姉ちゃんと遊ぶのもあの人、嫌なんだもん、友だちとか、もっと嫌なんだよ、と宣言した。 彼女の妹は、万事に率直な彼女よりもさらにストレートで、なぜと思ったらなぜと訊く子どもみたいなところがある。言ったら彼女が困るから、私は黙っていたけれども、ばらされたらかえってほっとした。彼女の妹はあけすけに人の心に入ると同時に、驚くほど賢くて底抜けにやさしい人でもあるのだった。 美知子も配慮してるの