6月4日に開港した富士山静岡空港が連日、大にぎわいを見せている。ターミナルビル内は行き交う人びとでごった返し、そこかしこに長い行列が。苦難のすえにやっと開港した最後の地方空港である。関係者も大喜びかと思いきや、現実はやはりそう甘くない。 開港から4日間で約4万6800人が空港ビルに入館したのに対し、搭乗客は約6800人。空港に詰めかけたのは見物客がほとんどで、本来のにぎわいとは異なる。 開港後4日間の定期便とチャーター便の平均搭乗率は76.3%。開港前から懸念されていたことが早くも現実化しつつある。一つは、1日3往復する福岡便だ。朝夕の2便を計画した日本航空(JAL)に対し静岡県は、搭乗率が70%を下回った場合、1席当たり1万5800円の支援金を支払うという搭乗率保証を福岡便にのみ提示、3便の就航を実現させた。制度導入に批判の声も出たが、石川嘉延知事は「まさかのときの下支え」と説明し、押し
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