リニア中央新幹線計画で、JR東海が南アルプス西側の下伊那郡大鹿村で行った水平ボーリングによる地質調査をめぐり、同社が国への報告に必要な約700メートル区間に続いて自主的に行うとしていた、作業用トンネルを伴う追加の調査を見合わせていることが30日、分かった。 同社によると、ルートが決定していない中で国からの指示に基づかない任意の調査のために農地の一時転用をすることについて、県から「整理が必要」と指摘されたため、当面見送ることになったとしている。 JRは3月、同村の釜沢地区で直径10センチのボーリングを開始。国への報告後も、補足的なデータを収集するため、約3キロ先まで追加的にボーリング調査を進めるとして、掘削機械を入れるための作業用トンネル(約2キロ)も計画していた。 JR側は7月、作業用トンネルの掘削機械などを置く用地を確保するため、新たに農地約4000平方メートルの3年間の一時転用許