東京電力福島第一原発事故の収束作業の現場で働く草野光男さん(仮名 50代 いわき市)からお話を聞いた。草野さんは、事故以前から福島第一原発をはじめ全国の原発で長らく働いてきた。 草野さんは、汚染水問題などに関する国や東電の公式発表と、現場で作業する者の意識のかい離を指摘する。とくに4号機プールで11月中旬から始まる使用済み核燃料の取り出し作業について、その危険性を訴え、「クレーン操作に日本の運命がかかっている」と話す。また、避難住民が多く暮らすいわき市で、地域の中で生じている軋轢について、「かつての戦争のときと同じだ」と憂う。 (インタビューは、9月中旬、いわき市内) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ オリンピック騒ぎに暗澹たる気持ち ――まず、安倍首相が国際オリンピック委員会で、「状況はコントロールされている」「汚染水は完全にブロックされている」