来る2013年7月21日に第23回参議院選挙が行われる。選挙で毎回指摘されるのが、投票率の低さ。では、実際に投票しなかったら、どんな不利益があるというのか? その点について、これまであまり明らかではなかった(少なくとも筆者の記憶に残るほど分かりやすいものはなかった)が、投票しなかったことで生じる不利益を明示してくれる調査結果が登場した。 東北大学大学院経済学研究科の吉田浩教授と経済学部加齢経済ゼミナール所属の学生らは、1967年からの衆・参国政選挙の年齢別投票率と国の予算の統計を収集し、両者の関係を分析した。その結果、若年世代(20歳から49歳まで)の投票率が低下するに従って、国債発行額が増加し、社会保障支出も若年世代よりも高齢世代(50歳以上)に多く配分されていたことが分かった。 さらにこの分析結果を用いて試算すると、選挙棄権により若年世代の投票率が1%低下すれば、若年世代1人当たり年間