史上初の米朝首脳会談は、両首脳による共同合意文への署名という形で幕を閉じた。非核化の面では課題が残るものとなったが、この会談の意味は、歴史性を正確に理解することでより深まる。シンガポールからまとめる。 誰も予想し得なかった2018年長かった今年上半期のハイライトがやっと終わった。 1月には、1日の金正恩委員長による新年辞とそれに続く2年半ぶりの南北高官級会談があった。2月には北朝鮮の平昌五輪参加と北朝鮮特使団の訪韓、3月には韓国特使団が訪朝し金委員長と会談を行いその足で訪米、トランプ大統領が米朝首脳会談の実施を決めた。金委員長の初訪中もあった。 さらに4月には、11年ぶりの南北首脳会談が板門店で開かれ、5月には金委員長2度目の訪中、トランプ大統領による突然の米朝会談キャンセルがあった。そして今回の米朝首脳会談。誰もがその展開を予想し得なかった2018年朝鮮半島の上半期が、米朝首脳の12秒に