世界的ブームになった米国の小説「かもめのジョナサン」の「完成版」が、40年の時を経て出版される。作者リチャード・バック(78)が封印していた最終章を、今年2月、電子書籍で発表。最終章を加えた紙の本が27日、本国に先駆けて日本で発売される。新潮社刊で、翻訳者は前と同じ五木寛之さん(81)だ。 1970年出版。ヒッピー文化とあいまり、全世界で4千万部が売れている。邦訳は74年で、270万部超のロングセラー。自己啓発本的にも読まれている。 元は3章構成。ジョナサンは自由を求めて群れを離れ、純粋に速く飛ぶことを追究する。禅の影響なども感じさせる。幻だった第4章は、ジョナサンが去った世界。カモメたちは彼を偶像化し、飛行の追究はそっちのけになる。組織の腐敗や宗教の形骸化などを示唆。「現代社会と文明への鋭い批判」と五木さん。
![かもめのジョナサン、40年経て完成版 五木寛之さん訳 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f47a810f4b5ae6e4c966cd2608e3b6f4adaa2666/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Famd.c.yimg.jp%2Fim_siggnLcg_WH0j40e.ICk6pKrdA---x135-y200-q90%2Famd%2F20140627-00000010-asahi-000-1-view.jpg)