「アフリカの北朝鮮」 欧米のメディアなどからそう呼ばれている国があります。アフリカ東部、紅海に面したエリトリアです。 「独立以来1度も国政選挙をしたことがない」 「国民の10人に1人が国から逃げ出している」 「若い男女はほぼ全員、軍のキャンプに入れられる」 伝わってくるのはこんな話ばかり。外国のメディアをほとんど受け入れず、外部から閉ざされてきたエリトリア。そこはどのような国で、人々はどのような暮らしをしているのでしょうか。当局との交渉の結果、ようやく手に入った入国許可をもって訪ねました。 (ヨハネスブルク支局長 別府正一郎) ふだん南アフリカに駐在している私がエリトリアに向かったのは10月の初旬。アフリカのハブ空港として急成長しているエチオピアの首都アディスアベバを経由し、エリトリアの首都アスマラに到着しました。標高およそ2300メートル。高地の涼しい風が迎えてくれました。 さっそく町の