その席で三木谷が言い放ったのが冒頭の言葉だ。楽天市場の成功はもはや説明するまでもない。1997年5月、わずか13店でオープンしたネット上の無名のショッピングモールは、2000年4月、起業からわずか3年で店頭上場を果たした。 現在、楽天市場に軒を連ねるショップ約5000店の多くが小規模の個人商店だ。彼らの多くは、実店舗での仕事の片手間にネット経由の注文に対応している。その実情を考えると「5000人の新規の雇用を生み出した」という表現はいささか大仰ではある。 だが番組の出席者たちは情報技術(IT)産業を牽引する若き成功者の言葉に引き込まれ、「日本の明日を託した」と言わんばかりの熱い視線を送っていた。 三木谷の発言は時に過激だ。一歩間違えば、夢物語に終わりかねない話を自信を持って語る。“この人ならばやれるかもしれない”と周囲に思わせてしまう独特のカリスマ性が持ち味だ。 「楽天市場で取引される金額
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