警視庁は14日、1995年3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件の発生直後、同庁通信指令本部と、現場に駆け付けた警察官との無線交信の記録を初めて公開した。 次々と倒れる乗客と、新聞紙に包まれた謎の液体――。約73分に及ぶ交信記録からは、情報が錯綜(さくそう)する中、現場の緊迫した様子が浮かび上がった。死者13人、負傷者6000人超に上った事件直後の様子が、発生から約20年を経て明らかになった。 警視庁通信指令本部に事件の第一報が入ったのは、3月20日午前8時21分。 「日比谷線の八丁堀駅、病人2名。気持ち悪くなったもの2名。事件事故等、判然としません」 その約1分後、茅場町駅でも4人が不調を訴えているとの通報があった。病人との内容だったため、無線の声に緊迫感は、まだない。ところが、現場に到着した警察官からは次第に緊迫した様子が入ってきた。 「歩道上に何人も倒れている模様」 「築地駅構内で
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