第8回ネット小説大賞を受賞した話題作『辰巳センセイの文学教室』は、高校で起こる事件を、日本文学を手がかりに解決していく小説です。著者の瀬川雅峰さんは、現役の高校国語科教員です。どうやって小説を生み出したのか教えてもらいました。(高槻官汰) 本って面白いと感じてほしい ―瀬川さんの小説『辰巳センセイの文学教室』は、読めば日本文学に興味が持てると話題です。どのような思いで執筆されたのでしょうか。 とことん面白くて、読んだらすごく勉強になる小説を書きたいと思って執筆しました。この小説を夢中になって読み終えた読者が「次も本を読んでみようかな」と言ってくれたら、それこそ国語の教師としては成功だと思っています。 ―現代文の得意・不得意や学年に関係なく、全ての高校生の知的好奇心に応えてくれる小説ですね。 ありがとうございます。実はその点はすごく気を遣って書いています。 本が苦手な子でも「本って面白いな」