ケニア北東部のワジール(Wajir)で、水をくみにきた遊牧民(2006年1月2日撮影)。(c)AFP/TONY KARUMBA 【6月11日 AFP】注意欠陥多動性障害(ADHD)に関連した遺伝子が、遊牧生活においては人間を環境に適応させる影響力を持つかもしれないとの研究が、9日の生物学誌「BMC Evolutionary Biology」に発表された。 米ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究チームは、ケニアの遊牧民を対象に行った調査で、ADHDとの関係が指摘されているドーパミン受容体遺伝子が、牛を放牧する遊牧民の集団においては良好な健康状態と理想的な体重をもたらす一方、最近定住して農業を営むようになった彼らの親族では栄養不良を引き起こした可能性があることを突き止めた。 研究を主導した大学院生(人類学)のダン・アイゼンバーグ(Dan Eisenber