(上)「怪vol0034」に掲載された新作漫画の表紙((c)水木プロ)(下)古代出雲をテーマに新作漫画を執筆中の水木さん(左、2009年10月、隠岐の島町で) 古事記の編さん(712年)から来年で1300年を迎えるのに合わせ、漫画家水木しげるさん(89)が、古代出雲の謎に迫る新作漫画「水木しげるの古代出雲王朝盛衰記(仮題)」を執筆している。少年時代から構想を温めてきたという大作で、来年3月に出版する。(南暁子) 水木さんは鳥取県境港市出身。出雲神話の舞台となった島根県東部には、幼い頃から祖母に連れられて何度も訪れており、「僕は古代に生きていて、この道を通ったことがある」などと感じていたという。 節目の年を機に、作品を残そうと決意。出雲大社(出雲市)や美保神社(松江市)など神話の舞台を改めて歩き、古事記や日本書紀の出雲神話を読み直した。作品では、大量の青銅器を残した古代出雲勢力について独自の