前回のコラムでは、地方銀行の収益力を徹底比較し、人口減少時代に地方銀行が生き延びる方策について考えた。 取り上げた全106行の中でも突出した利益を上げ、ひときわ異彩を放っているのが静岡県を拠点とするスルガ銀行である。同行はなぜ高収益を実現できるのか、今回はその秘密を探った。 (地銀全106行の収益力ランキングはこちらから) スルガ銀行だけが突出している スルガ銀行の本拠地は静岡県沼津市である。首都圏に隣接しているわけではなく、かといって札幌や福岡といった地方中核都市でもなく、商圏の大きさで高収益を実現するのは難しいエリアである。 だが、同行の収益力は他行を圧倒している。2017年3月期における業務純益は636億円、総資産は4兆4658億円で、総資産に対する業務純益の比率(総資産業務純益率)は1.42%に達する。 地方銀行の平均値は0.3%、2位にランクインした南日本銀行(本店・鹿児島市)が
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