宮崎法子『花鳥・山水画を読み解く-中国絵画の意味』(2003年、角川叢書) 花鳥・山水画を読み解く?中国絵画の意味 作者: 宮崎法子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/06/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 中国の古代から六朝、唐、五代、そして宋を中心に、元、明清と流れを追って、山水画や花鳥画の画題がどのように選ばれたか? つまり何がなんのために書かれたか? を考察していて、とてもおもしろかった。 日本絵画との関連では、たとえば若冲が動植綵絵で描いた画題、鳳凰や鶴はもとより、鶏、草虫、蓮池水禽図、藻魚図まで多くがもともと中国の吉祥の画題であったようだ(動植綵絵が釈迦三尊図の周りに掛けられるものとするとすべてが吉祥の図案なのかもしれない)。 中国では調度品と同じように王朝(あるいは政権)が変わると掛け替えられ、ともすると捨てられていた絵画が、日本に渡っ