キャリア女性はかつて、男性社会に同化するかのように“鎧”のようにカチッとしたビジネススーツに身を固めていた。ところが最近、講演や公の場に立つキャリア女性の柔らかなファッションが目につく。 キャロライン・ケネディ大使が安倍晋三首相と初めて面談した際、肩の凝らないニット姿だった。また、ベストセラーとなった「リーン・イン」を著したシェリル・サンドバーグ氏は、来日時の講演で、ノースリーブのスエット素材のワンピースをまとって壇上に立った。 変化の背景にあるものは何か。ドレスコードはどう変わろうとしているのか。 あるシンポジウムで、壇上に立ちスピーチをするキャロライン・ケネディ大使のファッションにひきつけられた。派手だからではない、あまりのシンプルさに目を引かれたのだ。 何の変哲もない白いシャツブラウスに、胸元に白いパールのネックレス。すべての色と装飾をそぎ落とした服装で、女性の力を社会で生かす必要性