…………皆さんは、日本文学において「三大奇書」と言われる3つの書物をご存じだろうか? いずれも難解な文章や一筋縄ではいかない内容の推理小説で、ひと言で言うとすごく読みにくい。しかし、「奇書」には何とも言えぬ魔力があり、我々はそれに惹かれてしまう。 そこで今回は、読書好き編集部員・杉浦が、「三大奇書」をできるだけ噛み砕いて紹介。本記事に目を通していただければ、読みにくくて有名な「三大奇書」が少しだけ読みやすくなる……かも。 2023年10月27日~11月9日は、公益社団法人読書推進委員会が制定した「読書週間」だそうだ。秋の夜長に「奇書」の読破を目指そう 「三大奇書」とは 一般に日本の「三大奇書」とは、夢野久作「ドグラ・マグラ」(1935年)、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」(1935年)、中井英夫「虚無への供物」(1964年)の3作品を指す。いずれも日本の推理小説史上に残る名作として、ファンから