トンネル効果で新たな分子ができました。 オーストリアのインスブルック大学(University of Innsbruck)で行われた研究によって、世界初となる量子「トンネル効果」を利用した分子反応実験が行われました。 量子力学的トンネル効果を用いた分子反応が実験的に観測できたのは、今回の研究が世界ではじめてとなります。 研究ではトンネル効果が起こる頻度も観測されており、重水素陰イオンと水素分子の間で起きた1000億回の衝突あたり1回のトンネル現象が起こって、新たな分子(水素と重水素が結合したもの)が生成されていることが示されました。 研究者たちはトンネル効果の正確な頻度や発生要因を解明することができれば、核反応をはじめとしたさまざまな化学反応の予測を、より正確に行えるようになると述べています。 研究内容の詳細は2023年3月1日に『Nature』にて掲載されました。 今回の記事ではまず前半
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