袴田巌さんの再審開始が認められ、検察も特別抗告の断念に追い込まれたことは記憶に新しい。無罪を勝ち取るであろう袴田さんに続くのは自分だと再審を求め続けているのが、狭山事件の犯人とされた石川一雄さんだ。 今日5月23日、事件から60年を迎え、石川さんは信頼する反骨の記者に存念のすべてを語った。差別と冤罪の構造を暴く全4回をお届けする。 石川一雄の告白(第1回) 「自白しなければ、兄を逮捕する」 「見えない手錠がかかったままなんです」 すでに老境にある男性は、仮出所から29年近くに及ぶ日々を、声を震わせながら語った。同世代の中でも小柄な方だろう。かつて部落解放同盟の子どもたちから「石川のお兄ちゃん」と呼ばれていた面影はない。 埼玉県狭山市で1963年に女子高校生が殺害された「狭山事件」で、無期懲役囚として服役、罪に問われた石川一雄さん(84歳)。事件発生と逮捕から60年がたついまも「部落差別が
![《本当にあった恐ろしい話》被差別部落出身の若者が、女子高生「殺人犯」にされるまで…「狭山事件」石川一雄さんの独占告白【事件から60年】(隈元 浩彦) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1b08cd10512fd1b546d4d56d1aaff95e468a02c7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F2%2F7%2F1200m%2Fimg_2743447ee9bdb3f0ebc2d60c2495915771942.jpg)