「見たら分かるやろ。空き巣に入ろうとしとったんや」-。人が寝静まった真夜中、店の前に立っていた男は、自分を懐中電灯で照らす警察官にそう言い放ったという。男を発見し、検挙につなげたのは西脇署地域課の日野達夫警部補(49)と的野倫幸巡査部長(47)。地道なパトロールと職務質問による警戒活動が、真夏の夜の捕物につながった。(伊田雄馬) 西脇市野村町付近では7月に入り、個人商店を狙った夜間の空き巣被害が連続発生していた。被害は数百メートルの範囲に集中し、レジの中に入った売上金や釣り銭用の小銭が狙われた。 同署は懸案事項として警戒を強化。交番勤務の日野警部補と的野巡査部長も夜のパトロールを増やし、不審者に対する職務質問を徹底するなどしていた。「被害に遭った店舗は、店の裏側から侵入されている。立ち寄り先では車から降り、裏まで確認していた」(日野警部補)という。 8月2日、午前3時45分ごろ。2人はいつ