熟成和牛のステーキや熟成豚のとんかつは珍しくないのに、なぜかとんと見かけない「熟成鶏」の焼鳥。と思っていたら、東京ど真ん中、花の銀座で真打ち発見! 料理人と生産者のタッグが生んだ熟成可能な無菌鶏「高坂和鶏」。その誕生ストーリーとは? 丹波の緑豊かな自然環境の中、平飼いで伸び伸びと育てられる高坂地鶏は、卵肉兼用種のロードアイランドレッドとハンプシャー種の交配種。増体率が高く、90日前後の日齢で4kgの大きさに成長する。 ブレス鶏級の和食用の地鶏! 東京・銀座の「たて森」といえば、焼鳥好きが「なかなか予約が取れない」と嘆く繁盛店である。いわゆる焼鳥屋とは違い、鳥刺しから握り、焼き物、椀物などを含む鶏料理をコースで供するスタイルだが、主役を張るのは、やはり鶏の炭火焼きだ。店主の建守護さんが焼く鶏は、表面はカリッと香ばしく、噛めば柔らか。そして柔らかさの表情の実に豊かなこと。もっちり、ねっとり、さ