福島第一原子力発電所から60キロほど離れた福島県郡山市で、学習塾を営んでいる根本淑栄さん(47)には忘れられない光景がある。2014年8月初旬、北海道の根室半島と知床半島の間に位置する別海町で、4泊5日の「夏休み保養受け入れプロジェクト」が行われた。その初日の夜の出来事だ。 「福島では、外で部活するときも、ご飯を食べるときも、いつも放射能のことを心配しています。でも今日は、何も気にせず、思いっきり楽しめました。別海町のみなさんが、私たちのことを、こんなにも心配してくれていることを知って……」 100畳ほどある寺の本堂。自己紹介をしていた中学3年の女子生徒は、話し終わらぬうちに、涙で声を詰まらせた。ほかの生徒たちも、次々ともらい泣きしはじめる。本堂に集まった20人くらいの町民からも、鼻をすする音が聞こえていた。 「まさか子供たちが自己紹介で泣きだすなんて思ってもいませんでした。直前まで
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