利用が低迷し、将来の運行の在り方に注目が集まるJR芸備線にラッピング車両を走らせる計画を、庄原市民有志が進めている。庄原と縁が深い広島東洋カープの赤を基調としたデザインを1台に施し、観光の目玉にする。実現に必要な300万円の確保へ、企業や団体から協賛金を募る。「たる募金」も行い、市民に広く協力を呼び掛ける。 【乗車ルポ】崖っぷち、芸備線の明日は 庄原ロータリークラブ(RC)会員や会社経営者たち約10人が「芸備線にカープ号を走らす会」を7月下旬に結成。地元の備北交通が庄原と広島市を結ぶ高速路線で運行する、車体を赤く塗った「カープバス」から着想した。 JR西日本が6月、庄原―新見市の区間の需要や利用促進策を共に話し合うよう、沿線の2県2市に申し入れたのがきっかけ。同RCを中心に「地域交通の存続のために何かしたい」との声が高まっていた。 走らす会会長に就いた川北町の医師児玉節さん(71)は「通学