英国の競争・市場庁(CMA:Competition and Markets Authority)は2021年8月20日、米NVIDIA(エヌビディア)による英Arm(アーム)の買収について、「競争上の懸念がある」とする報告書をまとめ、詳細な調査が必要だと発表した。この買収が実行されると、アームの知的財産(IP)へのアクセスが制限され、競合他社の競争力が損なわれる恐れがあると指摘。データセンターやゲーム、IoT、自動運転などの多岐にわたる分野で、イノベーションを阻害する可能性があるとの懸念を示した。その結果、消費者が新製品を入手できなくなったり、価格が上昇したりする可能性があるとCMAは指摘している。 CMAによれば、こうした懸念を払しょくするために、取引の実施後に競争を維持するための行為を約束する「行動的問題解消措置(behavioral remedy)」をエヌビディアが提案したという。だ