ブックマーク / maeda-akira.blogspot.com (6)

  • なるほどベストセラーの日本左翼史

    池上彰・佐藤優『真説日左翼史』(講談社現代新書) * ベストセラー3部作の第1作で、21年6月出版だ。図書館で申請して半年ほどかかった。「戦後左派の源流1945-1960」としているが、戦前から安保闘争までの日左翼史を、対談形式でとてもわかりやすく解説している。見事な「解説」である。 書の出発点となる問題意識は、いまは左翼が落ち込んでいるが、「『左翼の時代』がまもなく再び到来し、その際には『左派から見た歴史観』が激動の時代を生き抜くための道標の役割を果たす」というところにある。 国内では白井聡や斎藤幸平の登場・活躍があり、『資論』への関心が高まっている。国際的にも、マルクスの読み直しが盛んになっている。現代資主義の隆盛の結果、「格差の是正、貧困の解消といった問題」が重要となっているが、これは「左翼が掲げてきた論点そのもの」だ。 こうした意識で、左翼史の総括を試みているが、「クイズ

    zu2
    zu2 2022/12/06
  • 強制とは何か(4)河内謙策さんへの質問

    今回は強制労働条約です。 http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/st_c029.htm 1930年のILO強制労働条約は「一切ノ形式ニ於ケル強制労働ノ使用ヲ廃止スルコト」(第1条1項)をめざしつつ、漸次的廃止の措置を定めた条約です。完全廃止でなかったのは時代の制約です。 日政府は1932年にこの条約を批准しました。「慰安婦」政策の推進はその後のことです。従って、1990年代に「慰安婦」論議が行われた時に最初に問われたのが強制労働条約との関係です。このブログで紹介した国外移送目的誘拐罪、醜業条約、奴隷の禁止の議論よりも前に、強制労働条約をめぐって議論がなされました。 「慰安婦」問題について、日政府は、条約を批准していたので条約の適用を認めつつ、しかし「適用除外・適用例外にあたる」という主張をしました。

    zu2
    zu2 2014/04/12
  • 侵略の定義について(1)

    安倍晋三首相の「侵略の定義はない。どちらから見るかで違う」という、日の侵略を否定するための発言が世界を駆け巡った。欧米メディアだけではなく、アメリカ政府も反発する姿勢を示した途端、安倍首相は「日が侵略していないとは一言も言っていない」と弁解をして、見事に膝を屈した。だったら最初からバカなことを言わなければいいのだが、内心では「侵略ではなかった」と叫んでいるのだろう。「村山談話を継承する」と言わざるをえなくなったが、それでも「21世紀の新しい談話を」と追加するのを忘れないのは、何が何でも村山談話を葬り去りたいということだろう。それはともかく、「侵略の定義」については、安倍首相の嘘をきちんと確認しておく必要がある。マスメディアでは、安倍発言ばかりがクローズアップされた。まともな国際法学者は、安倍首相のあまりの無知に呆れて、ほとんどコメントしない。まともな学者が沈黙するのも当然で、国連総会の

    zu2
    zu2 2013/05/22
  • 『新崎盛暉が説く構造的沖縄差別』

    <沖縄が土へ復帰してから2012年5月15日で40年。 いまだ在日米軍基地(専用施設)の74%が沖縄に集中。 普天間基地も動く気配すらない。 5月9日、奇しくも沖縄タイムスと朝日新聞、琉球新報と毎日新聞がそれぞれ共同世論調査の結果を掲載しました。 前者の調査では、「沖縄は差別されているか」の問いに、沖縄ではそう思うが50%、土では29%。 後者では沖縄69%、土33%とどちらも同じような結果を示しました。 県民の意思に反して、なぜ、沖縄の米軍基地はなくならないのか? 書では、その構造的沖縄差別がどのように作られてきたのかを米軍基地と沖縄県民の闘いの歴史を通し、検証しています。 沖縄現代史のパイオニア、沖縄闘争の伴奏者、新崎盛暉がいま、沖縄から安保の質を問う!> 「沖縄の闘いは、その差別構造につながる内部矛盾の克服を含めて、当分続く。沖縄の闘いが、構造的沖縄差別を突き崩す時期は、周

    zu2
    zu2 2013/01/07
  • 「日本におけるヘイトスピーチ 私たちはどう立ち向かうか」集会アピール

    「日におけるヘイトスピーチ 私たちはどう立ち向かうか」集会アピール 世界各地においてヘイトスピーチ(憎悪発言)の問題はより顕著になり、重大な人権侵害をもたらし ています。日ではこの問題についての理解はまだ不充分ですが、マイノリティを対象にした暴力的なヘイトスピーチや差別発言の事件は頻繁に起きており、適切な対応や行動が求められています。 そのため、私たちは、2012 年11 月20 日東京において、そして11 月24 日大阪において、「日に おけるヘイトスピーチ 私たちはどう立ち向かうか」と題する集会をもち、マイノリティに対するヘイ トスピーチによる差別事件について報告を受けました。 在日コリアンに対するヘイトスピーチでは、たとえば、2009 年12 月4 日に「在特会」による京都朝 鮮第一初級学校襲撃事件が起きました。この事件は刑事裁判により有罪が確定しましたが、判決理由には人種主義

    zu2
    zu2 2012/12/16
  • 「強制連行とは何か? 誘拐罪判決に学ぶ」学習会報告

    10月26日、東京・水道橋のスペースたんぽぽにおいて、平和力フォーラム主催「強制連行とは何か? 誘拐罪判決に学ぶ」学習会を開催した。参加者35名。 「慰安婦」問題では「強制連行」の有無が議論されてきたが、自分勝手な定義を振り回してごまかす議論(安倍晋三が典型)が多い。この学習会では、「強制連行」という言葉の解釈をめぐる議論をするのではなく、「慰安婦」連行が当時の刑法に規定された誘拐罪に当たり、まぎれもない犯罪であり、それゆえ強制連行であったことを明らかにした。 西野瑠美子報告「『慰安婦』徴集の強制性を検討する」――各国の被害女性たちの証言をもとに、改めて連行形態を検証した。韓国の被害女性たち52人についてみると、45人(87%)が未成年であった。当時の刑法で未成年者誘拐罪が成立する。国外に連れ出されたのが48日(92%)である。当時の刑法で国外移送目的誘拐罪と国外移送罪が成立する。誘拐の具

    「強制連行とは何か? 誘拐罪判決に学ぶ」学習会報告
    zu2
    zu2 2012/10/27
  • 1