日々の体調を記録した手帳を見つめる女性。退職後はコロナの後遺症からの回復も実感している(画像の一部を加工しています) 「体が思うように動かない」「心臓がどきどきする」。岡山県内の医療機関で看護師として働いていた40代女性は、新型コロナウイルス感染後の後遺症に悩まされ、退職を余儀なくされた。症状を訴えても「『甘えている』という視線を向けてくる」と周囲に理解されない苦しい胸の内を打ち明ける。 女性は2022年2月、コロナ患者を担当した後に感染が判明した。10日余りで仕事復帰したが、体調不良が続いた。強い倦怠(けんたい)感、動悸(どうき)、手足のしびれに加え、急に目的地が分からなくなったり、複数の作業が同時に行えなくなったりする症状が現れた。岡山大病院のコロナ・アフターケア外来を受診すると、体を休ませる必要があるとして「半日勤務」「業務の考慮」との診断書が出た。 人手不足もあり、上司は快く受け入