ついに恐れていたことが起きた。こうなることは予測できたはずなのに。「予感めいたものなど、何一つなかった」と東野圭吾の『秘密』の冒頭ばりにかっこよく言いたいけれど、むしろ予感めいたものしかなかった。考えてみれば思い当たる言動しかない。こうなってしまった今、「なんてことは、まるでない」と伊坂幸太郎の『砂漠』のように言いたい所でもあるけれど、そんなわけにもいかない。 私がブログをしていることは当初から妻に内緒にしていた。執拗に隠していた。 投資信託がついにプラスに転じたので、妻にブログを始めたことを言える日も近いかもしれない - さいちゃん、銀行辞めたってよ ブログがばれては妻に内緒で100万の投資信託を勝手に買ったこともばれてしまう。妻にばれぬよう、私が施した隠蔽工作は多岐に渡る。ブログを書いている時、何をしているのかとパソコンを覗き込もうと画策する妻の気配に常に神経を尖らせ、パソコンに近づこ