広島少年院(広島県東広島市)の法務教官4人が在院少年らに対する特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕された事件で、4教官が院内のルールには触れないささいなことをきっかけに暴力を振るっていたことが、複数の保護者や元在院者らの証言でわかった。広島地検は暴行の経緯を調べ、院内で暴力が横行した理由の解明を進めている。 次男が在院中の母親は、同少年院側が5月18日に開いた暴行事案の説明会で、担当者から「息子さんが点呼を失敗したことで、教官から殴られたことがあった」と聞かされた。同少年院では1日数回、少年を横一列に並ばせ「1」から順番に番号を言わせる点呼をしている。間髪を入れずに大声で数を言わなければならないが、次男はうまくできず、教官から殴られるなどしたという。 また、関係者によると、逮捕された教官の松本大輔容疑者(29)に紙おむつをはくよう強いられた少年は、その日トイレ掃除の当番だった。掃除後に松本容疑