いろいろと叩かれている文化庁だが、彼らには同情すべき点もある。国家の重要なコンポーネントを構成する華々しい他の省庁と比べて、神社仏閣と古墳ぐらいしかない文化庁はいまいち精彩さに欠けるし、第一「文化」庁など名前の定義からしていい加減だ。多くの「文化」とやらはカビ臭い歴史の遺物みたいなもので、前向きというよりはどちらかといえば後ろ向き、迅速というよりは緩慢といったほうが合っており、どれもしみったれた金しか生まないときている。当然政府もそんなところにまともにお金を回すはずもなく、あたえられる予算も国家予算のわずか1/1000、上位の文部科学省の1/60、同じ「庁」である防衛庁と比較しても予算が1/20以下というのだからみじめなもので、まさに吹けば飛ぶような場末の三流省庁である。まあ、職場において何も生まない「書類整理」をさせられる人間がどういう連中か想像できる方は、国家における文化庁のポジション