鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が市庁舎内に張り出させた職員の給与総額を書いた張り紙をはがし、昨年7月31日付で懲戒免職処分になった元係長の男性(46)が3日、1年ぶりに職場復帰した。竹原市長の専決処分で2日に副市長に就任した元愛媛県警巡査部長、仙波敏郎氏が進言し、竹原市長が同意した。 男性は3日午前7時半ごろ出勤し、午前9時から市長室で辞令交付式に臨んだ。男性は「副市長付主幹兼行政改革推進担当係長」という辞令書を竹原市長から受け取ったという。仙波氏によると、式で竹原市長は「公益のためにお願いします」と声をかけ、男性は「分かりました」と答えたという。式は5分ほどで、竹原市長から謝罪の言葉はなかったという。 仙波氏は男性に「市役所を根底から変えるような案を出してほしい」と求め、男性には総務課の別室が与えられた。仙波氏は市職員の人件費削減や機構改革など、業務全般の見直しを提案するよう命じたと