校庭から飛鳥~奈良時代の遺跡が見つかった神奈川県立茅ヶ崎北陵高校(茅ヶ崎市下寺尾)について、県教育委員会は、現地で木造校舎に建て替える計画を断念し、市外を含めた移転の検討を始めた。 移転先は2014年度中に選定する方針。この計画をめぐっては、国の史跡指定を目指す市や、日本考古学協会が見直しを求めていた。 県教委が02年、老朽化した旧校舎の建て替え工事を前に校庭を発掘調査した際、7~8世紀の役所跡や米を納める倉庫跡が見つかった。古代律令制の実態を示す貴重な遺跡群と分かり、県教委は当時の建て替え計画を中止した。 だが、旧校舎の耐震性に問題があることが判明したため、06年から200メートル離れた民有地のプレハブ校舎に教室を移転させた。土地の使用料や校舎のリース代で年間1億円近い経費がかかっているという。 県教委は市内で移転先の用地を探したが見つからなかったため、旧校舎を取り壊し、2階建て木造校舎