神奈川県横須賀市の京急久里浜駅で7月、目が不自由な男性の指を扉に挟んだまま電車が発車する事故があり、手探りで扉を確認する男性の姿を、車内に手を振っていると車掌が勘違いしたことが原因であることが、京急電鉄への取材で分かった。同社は事態を重視し再発防止に乗り出した。視覚障害者らは「乗車時の行動について広く知ってもらい、注意してほしい」と訴える。(加藤益丈) 事故発生は7月26日午後1時ごろ。同社によると、視覚障害のある60代男性が、三崎口発青砥行き快特電車(8両編成)の扉を右手で探していた。ホームはカーブしておりホームドアはなかった。車掌はモニターで男性を確認、見送りで手を振っていると思い込んで、電車から離れるよう放送して扉を閉めた。その際に男性の右手指が挟まった。 電車は扉に物が挟まって1センチ以上開いていると動かない仕組みだが反応せず、車掌は気付かないまま出発合図を送った。発車して間もなく