人手不足による企業経営への影響が、一段と深刻度を増している。帝国データバンクが2024年7月に発表したリポートによると、2024年上半期(1~6月)の人手不足による企業の倒産数は業界全体で182件で過去最多のペースという。顕著なのは建設業(53件)と物流業(27件)だ。 今のところ情報サービス業の人手不足倒産は少ない。同社の分類における「ソフトウエア業」の、2024年上半期の人手不足倒産数は3件にとどまる。 ここ数年の情報サービス業の人手不足傾向は今なお続いている。情報サービス産業協会(JISA)がまとめた情報サービス業の雇用判断DI(不足-過剰)は、2024年6月末に65.5ポイント。同年3月末の74.0ポイントから8.5ポイント下がったが、内訳は「不足」が67.2ポイント、「過剰」が1.7ポイントで、引き続き人手不足の企業が圧倒的という状況だ。 情報サービス業で人手不足が続いている一方