電子など小さな粒子の位置や速度を同時に正しく測定することは不可能とする「ハイゼンベルクの不確定性原理」が、常には成り立たないとする実験結果を、ウィーン工科大と名古屋大の研究チームがまとめた。 80年以上前に提唱された量子物理学の基本原理を崩す成果で、ナノ科学での新たな測定技術開発の手がかりになるという。15日付の科学誌ネイチャー・フィジックス電子版に掲載される。 物が見えるのは、物に当たった光が反射して、私たちの目に届くからだ。時間をおいて2度見れば、物の動き(速度)がわかる。ただ、光は波長が短いほどエネルギーが大きいので、小さな粒子を見る場合に問題が生じる。短い波長の光を使うほど、粒子の位置は詳しく測れるが、反射した時に粒子をはね飛ばすので、元の速度は測れなくなる。
Tweet 13日夜(日本時間)、ヒッグス粒子という素粒子の存在の手がかりがえられたという発表がありました。存在してもしなくても大発見となるヒッグス粒子。ついにこの世紀の大発見の時がせまってきました。 発表したのは、フランスとスイスの国境にまたがる75億ユーロ(約8000億円)の世界最大の実験機、大型ハドロン・コライダー(LHC)。地下100メートルに一周27キロメートルのリングを建設し、その中で粒子を光速近くにまで加速、衝突させる実験です。 リングの4地点で検出器をかまえ、そのうち最も大きな二大実験ATLAS(アトラス)とCMSがヒッグス発見を目的につくられた検出器。 この二つの実験で、だいたい同じくらいの重さのヒッグス粒子らしき兆しが見えてきたのです。 日本のグループはアトラスに参加しています。こちらはアトラスの日本グループが担当するミューオン検出器。 (2009年にLHCにおじゃまし
イタリアのグランサッソ研究所(Gran Sasso National Laboratory:LNGS)に設置された「OPERA(Oscillation Project with Emulsion-tRacking Apparatus)」というニュートリノ検出装置を使った研究を行っている11カ国160人の物理学者のグループが、ニュートリノの速度は光より速いという実験結果を発表した。これが事実であれば物理学の教科書が書き換わる大発見で、一般紙でもかなり大きく報道された。 この実験について、2011年9月23日にCERN(欧州原子核研究機構:the European Organization for Nuclear Research)でセミナーが開催された。このセミナーから、かいつまんでどのように測定が行われたかを紹介する。 ニュートリノの速度測定について説明するDario Autiero氏 ニ
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