(英エコノミスト誌 2010年5月22日号) 英国人は違う、本当に。だが、英国人は欧州から逃れられない。そして欧州も英国人から逃れられないのである。 英国人は大陸のヨーロッパ人と「大きく」異なっているため、共同市場に参加するのに向いていない。フランス大統領(当時)のシャルル・ド・ゴール氏は1963年にこう明言した。 英国は「島国の海洋国家で、交易、市場、供給ルートによって最も多様かつ、しばしば最も遠い国々と結ばれている」。英国は貿易はするが農業はしない、と大統領はぼやいた。英国人を参加させればこの機構は巨大な「大西洋共同体」になり、米国支配の土台が整う。早い話、答えはノンだ――。 おいしい夕食の後には、驚くほど多くの欧州連合(EU)の政府高官や政治家が、ド・ゴール氏は正しかったとつぶやく。英国は決して参加すべきではなかったのだ、と。 英国のEU懐疑派の多くは、自国に関するド・ゴール氏の描写