「ドローンに祝福されたオルセン姉妹」......と冗談めかして彼女は自分たちを定義したことがある。ロスアンジェルスのイーグル・ロックを拠点に、アマンダ・ブラウンとベサニー・コセンティーノのふたりを中心としたポカホーンティッドは、2006年に〈ノット・ノット・ファン〉からカセットテープでデビューして以来、ドローンとフリー・フォークを基調とした実験的作品を実にたくさん発表し続けている。初期の頃はカセットテープやCDRがメインで、2年目からヴァイナルを出すようになった。 2008年に〈ウッドシスト〉から出した12インチ「ペヨーテ・ロード」というタイトルが物語るように、彼女たちの音楽における実験と前衛は、おおよそフリークアウトを背景としていると思われる。早い話、ドラッギーな音楽で、彼女たちの残した大量のカセットテープとCDRはそのドキュメントであろう(だいたい1曲の演奏時間も長い)。いずれにしても