『活字のダンス』 作:コピ やっと読み終えた。 彼女の言った通り、スピード感のある小説だったと思う。 すごく面白かった。 でも、1冊終わるのに四日も掛かった。 その間に、彼女は15冊の本を読み終えている。 15冊の中には長編小説が含まれている。 一緒に住む彼女は自慢出来るくらいの愛読家だ。 流行りの言葉でビブリアと呼ばれる人なのだろう。 俺に勧めた彼女の本に、ハズレが無い。 さすが沢山の本に触れてきた経験が活きている。 と、感心しつつも俺は文字が苦手だ。 本を読むとすごく疲れる。 なるべく読書を避けるよう、彼女をはぐらかす生活は続く。 読書をする彼女の状況は、少しずつ変わった。 本屋で購入した千円の本が、数時間しかもたない。 2~3冊買っても1日あれば読み終えてしまうので、金銭的にマズい。 破産してしまうので、もう書店で本は買っていない。 古本屋で大量に買ってきた時がある。 部屋が本で埋め