学生時代に少しだけ海外生活をしていた時、 出かけることがとても楽しかった。 顔見知りの人がいれば挨拶したり、 街中のアイス屋さんでアイスを食べたり。 スーパーで好きな食べ物や飲み物、 いい香りのシャンプーを選んで買ったり。 友達と数時間かけてお散歩に行ったり。 ちょっとしたパーティーに参加して、 新しい人と関わったり。 一年後に発声障害になるとは思わずに、 ただそこでの暮らしを楽しんでいた。 そこから何年かの時が経ち、 パートナーと共にドイツで暮らし始めた。 新しく触れる言語、歴史ある建築物、 美しい自然、美味しい食べ物、 素敵な出逢いの数々。 楽しいことも多かったけれど、 そこには常に喉の悩みや不安が付きまとった。 ドイツではお店に行く時や 散歩道で人とすれ違う時など、 「ハロー」と挨拶するのは大切なこと。 (義務ではないけれどマナーとして) ただ、発声障害の筆者にとって、 hの発音はと