数年前、衝撃の調査結果が明らかになった。世代別の平均月収を5年前と比較したところ、35~44歳のアラフォー世代の給与だけが下がっていたのだ。バブル崩壊後に社会に出た、いわゆる「就職氷河期世代」は今、どんな状況にあるのか。本書はかつてNHKの報道番組で放送され、反響を呼んだ内容をまとめたもの。仕事、結婚、介護など、さまざまな局面で危機に瀕しているアラフォー世代の深刻な現状が、データや当事者たちの悲痛な声を通じて明らかになる。彼らの苦境の原因は決して「自己責任」ではなく、社会や雇用の構造、時代の変化と切り離せない。アラフォー世代の人もそうでない人も、今後の社会や自分の生き方について考えさせられるはずだ。 アラフォー世代の労働人口は約1500万人。このうち、383万人が非正規雇用者だ。背景にあるのは日本独特の「新卒一括採用」という慣行。新卒の時点で正社員になる機会を逃すと、その後も正社員になりに
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