1925(大正14)年に開業した草津市の老舗銭湯「草津温泉」が29日に閉店する。JR草津駅近くにあり、地元住民に愛され、群馬県の草津温泉と同名でも知られた名物浴場だった。生活習慣の変化で経営が難しくなり、91年の歴史に幕を閉じる。経営者は「よくここまで続けてこられた。お客さんのおかげ」と感謝している。 開業時は「草津温泉ホテル」。1階が浴場で2、3階が宿泊部屋だった。当時としては珍しい、3階建てのモダンな木造建物。4代目となる現経営者の山本房夫さん(51)は「伊勢参りの客などで繁盛したと聞いている」という。 戦後から宿泊をやめて浴場だけの経営に。老朽化のため、70年代半ばにコンクリート建築に建て替えた。初代の建物は、市から「文化財として残してほしい」という要望もあったという。95年にも改築され、現在の施設となっている。 山本さんが子どもの頃、「いつもにぎわって騒々しかったなあ。地域の