使い捨てされるリスク 美人記者の“体当たり”の実状を探るべく、筆者は旧知の某大企業広報担当者に尋ねた。すると、驚愕(きょうがく)すべき話がゴロゴロ出てきた。この大企業も役員、あるいはトップが美人記者の体当たりの取材攻勢に遭い、「トップと役員がペラペラと機密情報をしゃべり、みすみすスクープを許してしまった」との経緯があったそうだ。 この広報マンには申し訳ないが、筆者の独自ルートで体当たり取材された役員、そしてトップに接触した。双方ともに真っ赤な顔で否定された。だが、本業のネタを否定する際とは明らかに様子が違った。記者としての感覚で言えば、「クロ」であり、筆者が週刊誌の記者であれば躊躇(ちゅうちょ)なく書く。 筆者は現役の記者時代、キャップからこう言われた。「法を犯すことさえしなければ、何をやっても良い」――。このキャップの教えを最近の体当たり組に当てはめてみると、倫理観を除外すれば問題はない