電気工のフランク・ウォルシュ氏はもう4年以上、電気工としての職を得られないでいる(J.M. Ediins Jr./The New York Times) 米メリーランド州に住むフランク・ウォルシュは今も、電気工の労働組合に組合費を払い続けている。もっともこの4年以上、組合から仕事のあっせんは受けていない。 ウォルシュ家は夫妻と2人の子供の4人家族。妻のパートの給料に加え、わずかばかりの母の遺産で生活を支えているが、それも底を尽きかけている。 自宅近くのショッピングモールのフードコートで、ウォルシュはレストランの求人票を見ていた。早く仕事を見つけなければと口では言うものの、目の前の仕事に飛びつく気はないらしい。 時給10ドルでは働けない 「ここで働くのは構わないが、店側は時給を10ドルしか出す気がない」と、ウォルシュはファストフード店を指して言った。いや、大半の従業員は10ドルももらっていな