ニュートンが木から落ちるリンゴをみて万有引力の法則を発見したこと… これもアハ!体験だと言えるでしょう。人がアハ!体験をすると、0.1秒ほどの短い時間に、脳の神経細胞がいっせいに活動して、世界の見え方が変わってしまいます。神経細胞がつなぎかわって、「一発学習」が完了し、今までと違った自分になってしまうのです。 そして、ひらめいた時の「ああ、そうか!」と緊張が解けて、同時に大きなよろこびを感じる心の動き。そのような感覚を体験することで、関係する脳の回路を強化することができます。そして、わからなくてもじっくりと考え、ひらめきを育むことの大切さを、楽しみながら学ぶことができるのです。 とても良いことなのですが、その一方で、この「薬」には、扱いにくい側面もあります。というのも、「アハ!体験は、いつ起こるか、予測はできないし、コントロールもできない」という性質があるからです。リンゴを見たニュートンの