日本マイクロソフトは2019年10月31日、今夏に実施した働き方改革プロジェクト「ワークライフチョイス チャレンジ2019夏」の成果説明会を開いた。同社は8月の1カ月間限定で毎週金曜日を休業日とする「週休3日制」を導入した。対象の正社員約2300人は金曜日5回分を「特別有給休暇」とし、通常の年次有給休暇とは別の休暇を付与。社員がより短い時間で集中して働き、充実した余暇を過ごすことで成果を高める狙いがあった。
2018年7月にドイツで世界中から注目を浴びた裁判があった。Facebookのメッセージ開示裁判だ。 2012年にベルリンの地下鉄駅で15歳の少女がれき死した。その車両の運転士は故意の飛び込みを疑って少女の母親に慰謝料を請求した。自殺か否か。母親は真相を解明するために、少女が死の直前まで使っていたFacebookにログインして「メッセージ(ダイレクトメッセージ)」を調べようと考えた。 ところが、少女のFacebookアカウントは既に「追悼アカウント」という故人用の保護アカウントに切り替わっており、メッセージにはアクセスできなくなっていた。Facebookのサポートに相談しても開示できないの一点張りだった。そこで母親が法定相続人としてFacebookに対して起こしたのが冒頭の裁判だ。 2015年12月に、ベルリン地方裁判所は母親の訴えを全面的に認めたが、日本の高等裁判所に該当するベルリン控訴
LINEとメルカリ。日本を代表する新興IT企業が、2018年からブロックチェーンへの取り組みを本格化させている。 「とっておき、秘密のプロジェクトを特別に公開します――」 メルカリの金融子会社メルペイの曾川景介CTO(最高技術責任者)は2018年10月4日、メルカリが開催したイベントの基調講演に登壇し、ブロックチェーンを応用した試作アプリ「mercari X」を公開した。 曾川CTOはmercari Xを「『次のメルカリ』のコンセプトモデル」と表現する。ブロックチェーン上で生成したデジタルトークン「メルコイン(mercoin)」を取引の媒介として、出品やエスクロー(第三者預託)など基本的なCtoC取引の機能を備える。 「社内で実際の取引に利用され始めている」(曾川CTO)というが、mercari Xは研究開発を目的とした試作アプリであり、現時点で一般公開の予定はないという。 実用化で一歩先
IT業界には、業界内有名人ともいえるエンジニアがたくさんいる。有名Webサービス企業の最高技術責任者(CTO)、世界的に有名なソフトウエアプロダクトの作者、複数のIT企業の技術顧問を務めるエンジニアなどだ。こうした有名エンジニアは、イベントでも基調講演の講師といった重要な役割を務めることが多い。 少なくともIT業界内では抜群の知名度を誇り、情報発信した内容がインターネットで話題になることも多い。こうしたエンジニアに尊敬の念を抱いていたり、目標にしていたりするエンジニアも多いのではないだろうか。 こうした有名エンジニアを見ているうちに、いくつかの類型で分類できるのではないかと考えるようになった。「知名度への態度」によってパターン分けできる気がしてきたのだ。もちろん、有名エンジニアが自身の知名度をどう捉えているかを私が知る由はなく、講演やブログ発信などの活動を外から見えた上での、ただの推測に過
米国議会でも「盗聴疑惑」が浮上 実は、米国議会でもスマホ盗聴疑惑が話題となった。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEO(最高経営責任者)が2018年4月10、11日(米国時間)に出席した米国議会の公聴会で、スマホ盗聴疑惑を問い正す議員が複数いたのだ。 4月10日に上院で開催された公聴会では民主党に所属するミシガン州選出のゲイリー・ピータース(Gary Peters)議員が、4月11日に下院で開催された公聴会では共和党に所属するイリノイ州選出のラリー・バクション(Larry Bucshon)議員が、それぞれザッカーバーグCEOに対して盗聴疑惑を問い詰めた。与党の共和党、野党の民主党と立場は違えども同じように「自分の知り合いや家族が体験した話だ」として、「盗聴されているとしか思えない」と述べた。 ピータース上院議員は「多くの選挙民が私のところに来て、友人
「坂の上に雲があるかもしれないし、ないかもしれない。それでもそこに何かがあるのなら、自分はつかみにいきたい」 “野に下る”選択をした男はこう語った。 金融庁の総務企画局企画課で信用制度参事官室企画官を務めた神田潤一氏。2015年8月に日本銀行から出向し、国内FinTech産業の振興に身を投じた。金融庁長官の森信親氏が金融機関への変革を迫れば、現場では神田氏がスタートアップ業界と金融業界の融和を説いた。 その持ち前のフットワークの軽さは、金融庁のイメージを大きく変えた。スタートアップ企業が集まる会合には、必ずといっていいほど神田氏の姿があった。時に趣味のオペラを歌い、時にどこからともなく出てくるハーモニカを吹いた。ある起業家は「神田さんと出会って、従来の『怖い』『堅い』『冷たい』金融庁のイメージが変わった」と語った。 FinTech産業振興のためスタートアップ企業との交流を深めた元金融庁総務
2017年8月25日、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)のインターネット接続サービス「OCN」で発生した通信障害に関して、インターネット通信関連の識者は誤った経路情報が大量に流れたことが原因ではないかとの見方を示した。ここでいう経路情報はルーターがBGP(Border Gateway Protocol)というプロトコルを使って交換するものだ。 日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)の岡田雅之氏は、NTTコムは複数の組織と対等な関係でネットワークの経路情報をやり取りしているが(これを「ピアリング」という)、そのうちのある組織が誤った経路情報を大量に流したのではないかと話す。その結果、「NTTコムを介してインターネットに接続していた企業のルーターが、大量の経路情報を受け取り高い負荷がかかり、一部はフリーズしたような状態に陥るなどして通信障害につながったのではないか」(岡
出所:UNDESA。2014年と2016年の国名の横はスコア(EGDI:e-government development index)。2016年は対2014年の順位変動も記載 電子政府ランキングは、国連加盟193カ国を対象に2年ごとに実施している。オンラインサービス、通信インフラ、人的資源の3分野の個別指標から「電子政府発展度指標」(EGDI:e-government development index)を算出してランキングしている(得点範囲は0.0~1.0)。 日本は、前回の2014年調査では、前々回2012年の18位から一気に初のトップ10入りを果たした。オンライン申請によるペーパーレス化の目標設定や、マイナンバーに基づく行政機関・自治体のバックオフィス連携の計画などが評価されたようだ。今回の報告書では日本に関する具体的な言及が少なく、6位から11位へと順位を下げた理由は明記していな
政府の2015年度補正予算案と2016年度当初予算案が2015年末にまとまり、2016年1月4日召集の第190通常国会での審議が順次始まっている。 電子行政に関わる分野の予算案で相対的に大きな金額を占めるのは、マイナンバー制度関連とサイバーセキュリティ関連である。システム整備の予算措置がすでにピークを越えたマイナンバー制度では、個人番号カードの発行費用が目立つようになってきている。一方、2015年の日本年金機構での標的型攻撃による個人情報流出事件を受け、サイバーセキュリティ関連の予算額は急伸している。 2015年度の補正予算案で「国・自治体・独立行政法人等のサイバーセキュリティ強化」の経費として計上された合計額は520億円。2015年度当初予算に計上された326億円の1.6倍にも上る。2016年度の当初予算案でのサイバーセキュリティ関連の予算額は概算で前年度並みの300億円程度であり、年金
肩書きに自分を合わせる 「社長とは”成る”ものである。」 スタートアップ界の諸先輩は、表現は違えども異口同音におおよそこのようなことを仰います。 どんな伝説の社長も、帝王としての素質が生まれついてあったのではありません。“ぶかぶか”な肩書きに自分を合わせるように背伸びしながら、一日一日困難を積み重ねて「社長」になっていくわけです。 シリコンバレーの著名な投資家であるベン・ホロウィッツ氏の著書『HARD THINGS』(日経BP社、原題:The Hard Thing About Hard Things)にこんな一節があります。 「もしあなたが創業CEOで、自分がCEOとして無能だという意識を振り払えず、会社がどんどん成長していき、『いったい何をしていいのか分からない』と感じるなら、CEOクラブへようこそ。」 そう、ようこそ。
日本のITベンダーの経営者、コンピュータサイエンスを教える教育関係者、そして行政のIT関連の政策担当者が共通に心配していることがある。ITを学ぶ超優秀な若者が日本のIT業界に就職せず、グーグルやアップルなど“光り輝く”大手ITベンダーの熱烈ラブコールを受けて米国に行ってしまうことだ。いわば若い頭脳、若い才能の国外流出である。 確かに、この件は私も心配だ。少子高齢化の長きにわたる進行が避けられない日本の状況においては、企業が従業員の頭数や客の頭数に依存した商売から脱却して、より付加価値の高いビジネスに移行できるかどうかが、日本の将来を決める。そして、ビジネスのイノベーションのためにITが不可欠であることも論を待たない。なのに、その中核を担うはずの若者が日本を去ってしまう。 本当に大変だ。そんな話をあるITベンダーの経営者にしたら、「あんたが極言暴論なんかで、日本のIT業界を悪く書いたりするか
米サーベイモンキーのCEO(最高経営責任者)であり、米フェイスブックCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ氏の夫だったデビッド・ゴールドバーグ氏が2015年5月1日、急逝した。享年47歳だった。(写真:村田 和聡) 最愛の伴侶を突然失うつらさを他人が推し量れるものではない。だが、米フェイスブックのCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグ氏が自身のフェイスブックで寄せたコメントを見て、涙が出そうになった。 「デーブと私は十分な時間を一緒に過ごせませんでした。この数日間、まったく予期せぬ地獄のような出来事に心が打ちのめされましたが、同時に同じくらいの感謝の気持ちがこみ上げています。人生の最も暗く、悲しい瞬間に、今までどれだけ私が幸運だったのかを知りました。もし彼との日々が最初から11年間で終わってしまうことをあらかじめ誰かに聞かされていたとしても、私は彼と共にこの道を歩んでき
個人情報保護法の改正を検討している政府のIT総合戦略本部は2014年4月24日、「パーソナルデータに関する検討会」の第8回会合を開催し、第7回会合で示した「準個人情報」などの類型を示した事務局案への対案や反対意見が寄せられた。 事務局は個人情報取り扱い事業者への開示や訂正、利用停止などに本人による民事上の請求権を規定する案を示したほか、改正法でクラウドサービスなど海外事業者にも域外適用する案を示した。 法改正について鈴木正朝・新潟大学法学部教授は、データベースにない「散在情報」を規制から外して、保護すべき個人に関する情報をコンピュータ処理情報に限定する案を示した。個人情報の定義は現行法のまま、目的に「個人の尊重の理念」や「個人情報の利活用の社会的信頼」を追加。機微情報は規制対象とした。 その上で、取得や提供に本人同意原則が必要なのは保有個人データや多数の事業者が共有する識別子、位置情報とし
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く