■「また子どもが後回しか」 僕はもう25年も子ども・若者への支援をしている。不登校から始まり、ひきこもりに拡大し、やがて発達障害の問題が現れ、現在は虐待サバイバーや高校生出産の問題にまで関わっている。 今僕は56才なのだが、ちなみに20代は編集者だった。今風に言うとミニ出版社を友人と「起業」し、なんとか食べていけるようにはなっていた。 そのミニ出版社は「社会派」だったので不登校問題もさかんに取材・執筆したが、そんな取材活動のなかで出会った子どもたちにインパクトを受け(某フリースクールやボランティア活動のなかで出会った不登校の子どもたちの、影のある佇まい、哲学風に言うと「サバルタン」そのものの沈黙)、「数年程度、支援の体験をしてみよう」と甘い気持ちで入った業界だった。 僕の20代の頃に「子どもの権利条約」を日本は批准し、その流れのなかで僕は「子どもの権利」について学んでいった。世の中では、「