「現代文学論争」のために書いたのだが、分量の関係で割愛したものである。未完。 福田和也という謎 福田和也(一九六〇− )は、江藤淳、柄谷行人の衣鉢を継ぐ文藝評論家とされ、慶応義塾大学環境情報学部教授である。これまでいくつかの論争を行ってきたが、むしろ福田自身が、謎めいた人物、論争的な人物だと言っていいだろう。 福田は慶大仏文科の大学院に在籍して、修士課程で追い出され、実家の仕事を手伝いながら、フランスが一九四〇年にドイツに降伏したあとの、ナチス協力作家たち(コラボラトゥール)を論じた『奇妙な廃墟』(国書刊行会、のちちくま学芸文庫)を一九八九年に刊行した。福田は、この本にはほとんど反響がなくがっかりしたと語っているが、実際には江藤淳がこれに目をつけ、翌九〇年七月号の『諸君!』に「遥かなる日本ルネサンス」を「大型新人登場」という見出しとともに載せ、論壇デビューした。これは隔月で四回連載され、同
(CNN) オーストラリア政府は8日、同国の先住民であるアボリジニやトレス海峡の島しょ民の特別な地位を憲法で認めるための手続きを進める方針を明らかにした。 ギラード首相は声明で、「オーストラリア憲法は我々の政府制度の基盤となる文書だが、最初のオーストラリア人たちの特別な地位を認めるものになっていない」と述べた。 先住民指導者や憲法学者、議員などからなる委員会を設置し、憲法改正を問う国民投票の実施に向け、2011年中に国民的議論を進める方針。また先住民と他の国民との格差を埋めるため、初等教育や保健、雇用、住宅などの分野で改革や投資を進めるともいう。 オーストラリア議会は2008年、アボリジニなどの先住民が長年にわたり不当な扱いを受けてきた歴史を認め、公式に謝罪する決議を採択。当時のラッド首相が謝罪した。 同国政府は1970年までの60年間、混血のアボリジニの子供たちを児童保護と称し、家族から
中国にはぶん殴られるわ、政府の対応はマヌケで弱腰だわ、脱官僚をはじめとする民主党のマニフェストは何一つ実現できないわ、この国はこれから大丈夫なのか、国民誰しもがそう思う。 だが、世界から見た日本はまだ圧倒的に優れた国だ。実は資源大国であるし、技術力ではダントツの世界ナンバーワン。そして何より、教育レベルの高さと、誠実でサービス精神に富む人間力で他国を寄せ付けない。知らないのは日本人だけだ。 もっと自信を持っていい 「失われた20年」「デフレは終わらない」「日本経済は中国に追い越される」・・・などなど、日本の将来への暗い予測を新聞やテレビで聞かない日はない。もうこの国に希望はないかのような雰囲気だ。 だが、悲観する必要はまったくない。本当は、日本は十分すぎるほど強い。 10月25日に中国政府直属のシンクタンク「中国社会科学院」が発表した報告書で、日本の国際競争力はアメリカ、EUに次ぐ世界第3
ダイヤモンド社のサイトDIAMOND onlineに「特別レポート」として、「悲惨な“男おひとりさま”と“予備軍”が急増中! 30代からでも早すぎない、『老後の準備』と『覚悟』」というタイトルの上野千鶴子さんへのインタビュー記事が掲載されている。おそらくタイトルは編集部が考えたもので、上野さん自身は関わっていないのだろうけれども、わたしが最初にこのタイトルを見た時に感じたことは、「わたしだって30代だけれど、老後の準備をしたくったってそんな余裕どこにもないよ!」という反発だった。 でもインタビューを読み進んでいくと、どうもわたしが思っていた内容とは違う。その違いがよく分からなくて、つまり上野さんが何を言っているのかよく分からなくて、もう一度最初から読みなおしてみて、ようやく分かった。上野さんがこのインタビューで言っている、「準備と覚悟」が必要な「老後」の「悲惨」というのは、わたしが思ってい
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